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VAIO type P-ZERO Review インスタントモード篇 [VAIO P-ZERO]

VAIO type P “Perfect ZERO”レビュー、そろそろ買ってから1ヶ月がたとうというのに、目玉機能の一つ“インスタントモード”を全く使ってなかったので、今日はそれをお伝えしましょう。

DSC04988.jpg

今日のtype Pとご飯はねぎしの牛タンと。Bluetoothマウスがやってきて操作は一段と快適になりました。VGP-BMS33は800cpiなので、手首のスナップレベルでポインタを端から端まで動かすことが出来ますから、これぐらいのスペースでも十分に使えます。

VAIO type P (Sony)

VAIO type P (SonyStyle)

Sonyの製品紹介ページでも、「快適な操作性」に関するトピックの一つとして大々的にフィーチャーされているVAIO type Pのインスタントモード。そこには、

>電源オフ状態からクイック起動する「インスタントモード」を搭載。“XMB”(クロスメディアバー)ボタンひと押しで、すぐに動画や音楽の再生、インターネットなどを楽しめます。「インスタントモード」のユーザーインターフェースには、PSPや〈ブラビア〉と同じ“XMB”(クロスメディアバー)を採用。アイコンを選んでクリックするだけの直感的な操作で、AV機器のように手軽に使えます。

と書かれていて、何もWindowsを立ち上げるまでもないAVファイルビューワーとしての機能や、Webブラウジングならば、こっちのほうが手軽で直感的な操作が出来るということで、実装された機能ということになっています。

ただでさえCore2シリーズに比べ非力なCPUであるAtomを搭載しているうえに、高機能化で重くなっている部分もあるVista採用となると、Windowsを使わずにこれだけの機能が動けば。type Pの機動性が活かせるような気もしてくるのですが、結論から言うと、僕は一通り使ってみたところで「これは使えない。」という判断を下しました。

その理由としては、

1.起動が遅い

インスタントモードを起動するには、電源OFF状態か休止状態からXMBボタンを押すことになるのですが、

DSC04989.JPG

Z540+SSDの僕のマシンで、この初期画面が出るまで18秒という結果になりました。

確かに高速起動するようにセットアップの追い込みを行っても、電源ON→有線LANによるネット接続確立まで、1分15秒に短縮するのが限界だったVistaに比べれば速いと言えますが、そもそもVistaというOSはシャットダウンではなくスリープで運用するものであって、シャットダウンや再起動をするのは、Windows Updateや新しいソフト・ハードをインストールしたときぐらいしかありません。

ところがtype Pのスリープからの復帰時間は3秒弱。

しかも以前お伝えしたように「VAIOの設定」というソフトを使えば、「液晶を閉じたらスリープ & 液晶を開いたらスリープ復帰」という動作にすることが出来るので、それこそクラムシェルの携帯電話みたいに、“画面を開いたらすぐに使える“という感覚です。

一方インスタントモードにはスリープや休止という動作がないので(インスタントモード使用中に液晶を閉じるとシャットダウンする)、使うとなったら常にコールドスタートとなってしまい、常時電源ONで運用でもしていない限り、最低18秒は待たされることになります。

開発者セミナーに集まったブロガーさんや、発売後の購入者の方々から「インスタントモードになんでテキストエディタを積まなかったんだ」という意見が多数出ていましたが、仮にテキストエディタを積んだとしても、まずインスタントモードが立ち上がるまでに18秒、そこからXMBでテキストエディタを選択し起動するまでの時間を考えると、20秒以上のタイムロスが確実に発生します。

ではWindows Vistaだとどうかというと、スリープからの復帰なら3秒ですむだけでなく、「VAIOの設定」で“任意のアプリケーションをプログラマブルボタンで一発起動”ということが設定出来るので、

WS000.JPG

ここに僕が使ってるMKEditorを割り当てて、

WS001.JPG

スリープからの復帰→デスクトップ画面出画 3秒
         →プログラマブルボタンが押せる状態になるまで 6秒
         →MKEditorが起動しテキスト入力可能に 13秒

という結果になりました。

結局のところインスタントモードを使うよりも、Vistaをスリープ運用して軽量なテキストエディタを使ったほうが、「思い立ったらメモ帳代わりにすぐテキスト入力」というポメラ的な使い方が出来てしまうのです(なお、インスタントモードにテキストエディタが無いのは、何も開発陣が忘れていたわけでも、不必要と判断したわけでもなく、Linuxの実装上の問題で見送ったのだそうです。)。

電気設計チームの頑張りのおかげかtype Pのスリープは非常に優秀で、待機中の電力消費がかなり少ないのですが(コール徳島の野田店長さんの測定では2時間で5%の消費)、それがかえってインスタントモードの存在価値を低くしてしまったのは、なんとも皮肉な話です。

 

2.シングルタスク

インスタントモードというのは、要はWindowsではなくLinuxベースの簡易OSを立ち上げるモードなわけで、OSの機能的には当然マルチタスクが可能になっているはずです。

ところが実際に使ってみると、Skypeを立ち上げたらそれが全画面を占有し、

DSC04990.JPG

ソフトを落とさない限り別のソフトに切り替えることが出来ません。それはWebブラウザ(Firefox)でもそうで、

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何をやるにもシングルタスクでしか動作しません。仕事をするにせよ、このBlogを書くにせよ、いかなる作業をするときも、ブラウザとSkypeとRSSリーダーを同時に立ち上げ、常時情報収集を行いながら作業する僕にはこの環境はどうにも使いようがありませんでした。

 

3.ネットワーク接続手段が選べない

ドライバがないので当たり前ですが、イーモバイルのUSBデータカードやdocomo回線を使う内蔵WWANはインスタントモードでは動作しないため、ネットワークに接続するには、有線LANか内蔵無線LANを使うことになります。

DSC04992.JPG 

ところが肝心の無線LANもインフラストラクチャモードのAPにしか接続出来ないため、アドホックモードで動作するXPERIA + WMWifiRouterは認識すら不可能です。

つまり外出先でネットに接続するには、PHS300を使うか公衆無線LANサービスを利用するしかないわけで、せっかくのFirefoxとSkypeも、結局Windows Vistaで使った方が便利と言うことになってしまいました。

 

4.動画は見られてもHDは非対応

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1600×768という高解像度な液晶を積んでいるtype P。しかもチップセットにあたるSCH-US15Wには、HD動画をハードウェアデコードする動画再生支援機能まであるので、これで綺麗なHD動画が見られるという期待もあったのですが、これまたLinux用ドライバがないため非対応。素直にVista + VAIO Media PLUSを使った方が良いという結果になりました。

その他音楽再生機能や、

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フォトビューアー機能があるのですが、

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あえてインスタントモードで使用する意義は見いだせなかった、ということも申し添えておきます。

 

とまぁこんな感じで、僕のtype Pのインスタントモードは、このまま使うことなく封印になるのは間違いなさそうです。同じく不要に感じて少しでもストレージの容量を稼ぎたい方は、思い切ってアンインストールしてもいいかもしれません(仮セットアップの時に1.4GBほど開くことを確認しています。ただしアンインストールは自己責任で。)。

このインスタントモードという機能、おそらく開発陣にもユーザーにも、「Windowsは、起動が遅く、全体に動作が重く、余計な機能が多い。だから軽く動くモードが必要。」という先入観があって生み出されたものだと思いますが、Windowsにはその驚異的な普及度と、重いからこそもたらされる利便性もあるわけで、もっとフラットな視点でWindowsがもたらすユーザーエクスペリエンスを評価し、それを上回るメリットを提示出来ないのであれば、わざわざユーザーに別OSを立ち上げさせるに足るだけの存在価値は無いと言わざるを得ません(特にVistaに関しては、何でもかんでもVistaのせいにして、世の中全体で過小評価しすぎているきらいがありますし)。

折角今の段階でも比較的軽快に動くXMBを実現していて、アイデアとしては悪くないものなのですから、これからどんどん機能をブラッシュアップしていって、Windows無しでも大抵のことが出来てしまう、type Pだけでなく全VAIO共通の「多機能・高速・わかりやすいモード」として実装されるような存在に育て上げていって欲しいです。

ただこういう「地道に育てれば面白い存在になりそうなもの」を、一回こっきりでやめちゃうのが、Sonyの一番悪いところなんだよなぁ…


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コメント 6

Virgo

御意

>ただこういう「地道に育てれば面白い存在になりそうなもの」を、一回こっきりでやめちゃうのが、Sonyの一番悪いところ何だよなぁ…

そう、マスターベーションで終わっちゃうんですよね、SONY。
このエントリーと、直質問されるまで、インスタントモード忘れてましたし、自分。
起動すらしてません。
こんな素晴らしい実験以前にインスタントモード使ってないのは、マカーだからじゃないですよ(爆)

やっぱ、かなり強引でも力強いプロデューサー不在はSONYだけじゃなく、日本自体の損失かもしれませんねぇ。

by Virgo (2009-02-15 05:50) 

蔵三

今後、是非『使えるインスタントモード』になって
復活してくれる事を切に希望します!

…って、まだ無くなってないか…インスタントモード(爆)
by 蔵三 (2009-02-15 13:38) 

arkstar

店頭デモ機で店員さんが熱心に薦めてくれましたが、
見た瞬間「ダメだこれ」って直感で感じました。

akoustamさんの言われるように、「スグに使えない」んですよね。
その上、カタログモデル機はXMBも緩慢で、
わざわざ切り替えるメリットが何処に?と感じてしまいました。

ただ、Vistaがリソース喰いなのは紛れも無い事実だと思うんですよね。
TYPE PをXP化すると爆速になるのはネット上に情報が出まくってますし、
Vistaじゃ無かったらと思う部分も有りますし。
by arkstar (2009-02-15 13:49) 

かつぽん

そういえばインスタントモードなんてありましたねぇ。
・・・もう削除しちゃってるんですが(爆)

それにしてもスリープってそんなに消費電力少ないんですか!!
こりゃ使えるように設定変更しないと(^^;;;
by かつぽん (2009-02-17 16:32) 

Kyata☆

 はじめまして、type Pを買ってからこのサイトのお世話になっています。特に動作の軽量化の為の設定の紹介は大助かりでした。それでひとつ質問なんですが、液晶を閉じるとインスタントモードになり開けると復活という設定にしてみましたが、開けてから何らかのキーを押さないと目覚めてくれません。そういうものなのでしょうか?お忙しいとは思いますが、ご教授していただれば幸いです、
by Kyata☆ (2009-02-20 22:22) 

Kyata☆

 ↑について自己解決しました。すいません。


 Vistaについて思うところは私も同様で、このブログをちょくちょく拝見しています。
by Kyata☆ (2009-02-20 23:50) 

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